【No.1092】 名護親方 程順則の六諭(聖諭)
先週末のゆいまーる沖縄ヤンバルの宝物探しツアーにて、
名護の博物館にある石碑。
ここに名護親方(ナグウェーカタ) 程順則(ていじゅんそく) の 六諭(聖諭)があります。
僕は初めて知りましたが、とても感銘を受けました。
名護親方(ナグウェーカタ) 程順則(ていじゅんそく) について (名護市役所HPより)
程順則は、1663年、那覇の久米村に生まれた。順則というのは中国名で、沖縄の名前では「寵文(ちょうぶん)」という。近世の沖縄を代表する政治家である。66歳のとき、名護間切の総地頭(そうじとう:今の市長)となり、名護親方と称するようになるが、その功績や人徳から尊敬を集め、名護聖人とも呼ばれた。
彼は、また文学者、教育者としても名高く、漢詩集を出したり、1718年には琉球で初めての学校「明倫堂(めいりんどう)」を設立している。
程順則は、20代の頃から5回中国に渡って学問を深めている。程順則が中国から琉球に持ち帰った教訓書である「六諭衍義(りくゆえんぎ)」には、人が人として守らなければならない六つの教え(六諭)が分りやすくまとめられている。この本は、八代将軍吉宗に献上後、和訳され、江戸時代の寺子屋の教科書として全国に広く普及し用いられた。彼が亡くなったあと、名護間切番所(今でいう市役所)では、毎年旧暦の元旦に「御字拝み(ミジウガン)」といって、「六諭」の書を掲げ、遺徳を偲んでいる。この儀式は現代にも引き継がれている。
そして、この六諭(聖諭)の教えとは、、
孝順父母
父母(ふぼ)に孝順(こうじゅん)なれ
父母に孝行しなさい
教訓子孫
子孫(しそん)を教訓(きょうくん)せよ
子孫を教え導きなさい
尊敬長上
長上(ちょうじょう)を尊敬(そんけい)せよ
目上の人を尊敬しなさい
各安生理
各(おのおの)生理(せいり)に安(やす)んぜよ
各々の生業にあまんじなさい
和睦郷里
郷里(きょうり)は和睦(わぼく)せよ
村里にうちとけなさい
毋作非為
非為(ひい)を作(な)すなかれ
悪いことをしてはならない
名護、琉球だけでなく、日本にも影響を与えたこの教え。
普遍的な教えは、地域も時代も越えていくものです。
さあ、3月年度末も大詰め。
今週がいろいろヤマ場、頑張ります!