【No.1171】 苦難を乗り越えたモノのチカラ

読谷山花織の組合に行くと、会館の中に掲げられている
当時村長だった山内徳信さんの言葉に心打たれる。



『・・・ 鉄の暴風の跡に再び沖縄の心と文化は甦った
基地の島沖縄、かつては琉球王国であった。
怒りに満ちた島人達は、文化の華を咲かせ 不死鳥の如く立ち上った
沖縄の文化、それは基地に勝る思想である。
代を継いで織りなす「読谷山花織」
それは女達の祈りであり、手の温もりそのものである。
文化は人間の営みの母であり、命そのものである。
文化は人間の未来への夢であり、誇りである。  ・・・』

沖縄で生まれ育ち、心の底から沖縄を想った方にしかできないこの表現。
どこの産地にもそれぞれの気候、風土、歴史があり、
それが各産地の個性となって現れる。
沖縄戦でほぼ壊滅した状態から這い上がってきた沖縄のモノづくり。
沖縄のモノづくりは沖縄の歴史そのものであり、
様々な苦難を乗り越えてきた沖縄の人々の生命力が宿っている。