【No.1244】 琉球ガラスの生命力

昨日から、東京ミッドタウンにあるTHE COVER NIPPONさんの不易流行のスペースにて、
奥原硝子製造所さんの企画がスタートしました。
60年前、琉球ガラスがアメリカに向けに作られていたアイテムを特別に復刻して製作して
いただきました。会場には実際に製作時に使われている道具などもご覧いただけます。



いろいろな視点があるのですが、
僕がぜひ見て欲しいのは、琉球ガラス、そしてガラス職人さんの生命力です。
沖縄戦で破壊され尽くし、焼け野原の状態から復活した琉球ガラス。
戦後、日本から切り離され、アメリカの支配下に置かれた沖縄。
そんな中で、アメリカ兵の捨てた廃瓶をゴミ箱などからかき集めて原料を調達する
ところからガラスづくりが復活していきます。
そして、アメリカ兵の要望を聞きながらモノづくりをし、アメリカ兵等に販売していく。
戦争中、肉親を殺された相手の捨てた廃瓶を集め原料にし、
要望を聞きながらもモノづくりをしていく。
これがどれだけ大変な事か。
当時の職人さんは、どんな思いでゴミ箱などから廃瓶を集め、
どんな思いでガラスを吹いていたのだろうか。
当時の話を聞くと、モノづくり云々という以前に、とにかく生きていかなければならない状況であった。
必死に生きていく。その中にモノづくりがあったのではないか。
それは琉球ガラスはだけでなく、焼物、紅型など多くの沖縄のモノづくりがそうであった。
何よりも沖縄の人の生き方そのものである。
そんな沖縄の人の生命力がそのままモノづくりにも現れている。
そして今、この琉球ガラスというモノづくりの技術と心が継承され、
今回、奥原硝子製造所の上里幸春工場長にこの60年前のガラスを復刻生産していただきました。
大変貴重な機会ですので、お近くの方はぜひご覧ください。




【 アメリカに渡った琉球硝子  奥原硝子製造所(沖縄) 】
THE COVER NIPPON
住所
〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-3
東京ミッドタウン ガレリア3F E-0305
TEL:03-5413-0658
FAX:03-5413-0659
営業時間:11:00 ~ 21:00 
定休日:東京ミッドタウンに準じる
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http://www.thecovernippon.jp/20140829_okuhara/