【No.1516】「作り手を生かさず殺さず」という恐ろしい言葉・・・
先週は作り手のみなさんの所へ行く時間が多い1週間でした。
昼は工房さんへ、染め、織り、木工と様々なジャンルの作り手さんと
次なる展開に向けてお話しをしてきました。
夜は三線組合さんからのご依頼で、工房運営の勉強会も行いました。
流通している三線の約75%は海外産といわれているこの業界。
加えて、ほとんどが親方一人で工房運営をしているので、後継者不足も深刻です。
今週色々話をしていて特に気になったのが、やっぱり呉服業界の流通についてです。
モノづくりを始めて数十年になる大御所の作り手さんが言っていました。
今の呉服業界は、「作り手を生かさず、殺さず」といった構造になっている。
僕も同感です。
しかも、同じような言葉を他の何名もの作り手さんから聞いた事があります。
今どき作り手が独自で販売しようものなら流通側から圧力が掛かるなんてありえない!
長い間、染め、織りをしている作り手の方からは、
「これまでの呉服業界の流通にはお世話になってきたから・・」と良く聞きます。
もちろん、これまで買い続けてもらった事に対する感謝は必要ですが、
今は、未来をどうするかを業界の人達は本気で考えなければいけないと思います。
生産量も限界な上に、今の価格でどんなに買い取ってもらっても、
作り手の暮らしは苦しいままなのです。
しかも、世代交代までもう時間がありません。
作り手と流通は対等な関係でなければいけません。
今は流通側があまりにも強すぎます。
沖縄の工芸業界全体ですが、、
特に染織の作り手のみなさん、変革に向けてもう動き出しましょう。
8月19日にまた勉強会も行います。
ご自分の工房運営もそうですが、業界も何とかしなければ!
と思っている作り手のみなさんもぜひご参加ください。