【No.1520】業界を再編集する時
最近、沖縄の染織関係者と話をする機会が多くなりました。
まだまだ染織業界は分からないことが多いのですが、
少しずつ業界の課題が見えてきました。
中でも大きなものは後継者をいかに確保、育成するのかという事です。
現場では世代交代の波がジワジワ押し寄せていて、
沖縄の産地によっては、今後20年で70%前後の作り手が引退するところもあります。
これから未来を担う40代以下の若手が圧倒的に少ないのです。
では、そもそもなぜこのなよう状況になってしまったのか?
原因はいくつもありますが、
僕が一番大きいと思うのが、やっぱりモノづくりの労働に対する収入の低さです。
そして、この労働と収入の格差を生み出しているのが、呉服市場の流通構造にあると思うのです。
工芸業界の中でも特に昔からの慣習が色濃く残っている呉服市場。
僕は、業界の中のどこそこがよくない!とは思っていません。
ただ、作り手、問屋、売り手といった各工程の多くが厳しいという事は、
やっぱり全体の構造に問題があると思うのです。
他の業界を見渡すと、昔からある独自の業界構造、利権が絡んでいる業界など、、
しがらみいっぱいのビジネスモデルは行き詰まりをみせています。
という事は、
関係者がハッピーになるように業界を再編集するしかないのです。
沖縄の工芸でいうと、特に染織業界です。
関係者みんなが、それぞれの権利を守るという視点ではなく、
作り手、売り手、そして使い手がどうしたらハッピーになれるのか?
という視点で前向きな議論と、未来に向けた具体的なアクションをスタートさせる必要があります。
ゆいまーる沖縄も、染織業界を再編集するための取組みを少しずつ実践していきたいと思います。