【No.1546】#クラフトオキナワ No.2 琉球ガラス匠工房 松田英吉

*毎週土曜日に沖縄タイムスで連載させていただいている#クラフトオキナワ。伝統を大切にしながらも新しさを取り入れた「工芸進化のカタチ」を発信しています。

沖縄でガラス製造が始まったのは明治の中期ごろといわれ、およそ100年の歴史があります。当初はランプのほや、駄菓子瓶、投薬瓶などが作られていましたが、1944年の十・十空襲で那覇にあったガラス工場は焼失。戦後は米軍人やその家族からの注文や帰国時の土産品として人気を集めます。1972年の復帰後は観光ブームを背景に土産品需要が高まり生産が増加、そして1998年に琉球ガラスが沖縄県の県指定伝統工芸製品になりました。

松田英吉さんは19歳から琉球ガラスの道に入り、県内の工房で修行後、2000年に琉球ガラス匠工房(うるま市石川)を設立しました。

ゆいまーる沖縄のブランドserumama(セルママ)の商品として共同開発したPLANETは、惑星をテーマにしたグラスで、地球、金星、木星などの8つの惑星と太陽があります。PLANETの特徴は、琉球ガラスの歴史の中で使われてきた技法、色彩を惑星というモチーフに詰め込み、それを琉球ガラス匠工房の持つ高い技術力で表現したところにあります。

琉球ガラスの持つ多彩な色、そして器をよく見てみると、泡、アイスカット、かぶせといった沢山の技法が9つの太陽系の星々にちりばめられています。加えて普段使いしやすいように重さの基準を190〜220gと決め、さらに専用のボックスを用意しギフト需要など幅広い流通に対応できるようにしました。これらの取組によって、観光市場以外にも県内外のセレクトショップやブライダル市場など新たな販路を開拓する事ができ、更にガラスがよく売れる春夏だけでなく、秋冬も含め年間通して売れる商品へと成長していきました。