【No.667】 自分たちのチカラで!

今日の沖縄タイムス朝刊の社説です。
以下 沖縄タイムス社説 (2012年12月23日)
社説[安倍氏発言]「脱辺野古」を直視せよ
普天間問題で自民党の安倍晋三総裁は、名護市辺野古移設を推進する姿勢を打ち出した。衆院選挙期間中は辺野古移設の具体的言及を避け、政権発足前の段階で明言する。予期されたこととはいえ、あまりに露骨な態度である。沖縄軽視とともに、無知をさらけ出したとみるべきだろう。
 安倍氏は、かつての自身の政権でも辺野古移設を推進した経緯を説明した上で「基本的に辺野古に移設していくという方向で地元の理解を得るために努力していきたい」と述べた。この言動からも、安倍氏は沖縄の現状把握が十分でなく、思考停止の面がうかがえる。かつての自公政権時代と現在の沖縄の民意がいかに変容を遂げたのか。なぜオール沖縄で「県外移設」を求めるに至ったのか。安倍氏は「民主党政権の迷走で、沖縄の皆さんの気持ちが裏切られた」と強調する。が、その認識は浅すぎる。県民の怒りの本旨は鳩山政権の迷走にあるのではなく、辺野古回帰の過程で「沖縄に基地が偏在する仕組み」が可視化されたことに由来する。
 日米の官僚、政治家、大手メディア一体の構造的差別が県外移設の壁となる現実。鳩山由紀夫元首相自らが在沖海兵隊の抑止力を「方便」と認めた発言。こうした事実が積み重なり、大半の県民が現状を「理不尽」で「不当」と認識した。これは感情論ではない。なぜ沖縄でなければならないのか。この問いに国は真剣に向き合っていない。だからこそ仲井真弘多知事も「納得がいかない」と県民の声を代弁するに至ったのだ。
 かつての自公政権の政治手法は振興策をてこにした地域分断である。名護市の東海岸と西海岸。名護市と北部の周辺自治体。北部自治体と県。局面によっていずれかの外堀を埋めた上で意に従わない側に圧力をかける。地域社会にしこりを残す卑劣な手法だ。安倍氏は次期政権で同様の手段を踏襲するのだろうか。普天間固定化のどう喝と利益誘導で沖縄はなびくと考えているのだとすれば、県民に対する侮辱と捉えるほかない。
 北部市町村会は辺野古移設撤回を求める決議案を可決。保守政界を代表する翁長雄志那覇市長は「沖縄に経済援助なんかいらない。税制の優遇措置もなくしてください。そのかわり、基地は返してください」と発言している。
 確かに「推進派」もいる。だがこれはごく一部だ。都合のいい情報にだけ耳を傾け、強行したことが自公政権末期の失敗の本質ではないか。
 中国のミサイル技術が向上し、沖縄への基地の集中が戦略上の脆弱(ぜいじゃく)性を高めている。機動性を高めた米海兵隊は辺野古移設とは無関係にグアム移転を図り、オーストラリアを含む広範なローテーション展開に移行している。
 普天間問題は日米ののどに刺さったとげと表されるが、辺野古固執がとげなのだ。辺野古が唯一の解決策との刷り込みが最大の弊害である。移設を強行すれば、安倍氏が所望する日米同盟深化が足元から瓦解(がかい)する。県選出の自民党国会議員は党内部に沖縄の現実を認識させる責務がある。

以上
相変わらず沖縄を無視したこの安倍総裁の発言は論外だ。
この中にある一文、翁長那覇市長の発言、、
保守政界を代表する翁長雄志那覇市長は「沖縄に経済援助なんかいらない。税制の優遇措置もなくしてください。そのかわり、基地は返してください」と発言している。
もういい加減「外からもらうコト」をやめて、
一時的には苦しくなっても、「自分たちのチカラで地域を発展させるコト」が必要だと思う。