【No.973】 いろいろな人の思いが必要
昨日、沖縄でバーキという竹製の民具を作っている風景に出会いました。
普段なかなか見られない光景に驚きでした!
この日はイベントに合わせて技術を持っている方が作っていたのですが、
普段は作っていないそうです。
理由は高齢化している事と、そもそも作っても収入にならないからだそうです。
聞くと、かつてはこの集落の何と90%ほどの人がバーキづくりをしていたそうです。
作ったバーキを糸満まで歩いて売りに行く、そして売ったお金で糸満のそば屋へ行くのが
楽しみだったとか。。
僕が話を聞いた78歳のおじいちゃんは、小学生の時から朝の3時ごろに出発して、
糸満までバーキを売りに行ったお話をしてくれました。
その当時は、バーキのお陰で現金収入があり、この当たりでは生活には困らなかったそうです。
しかし、今はバーキを作るよりも違う仕事をした方が収入になる。
貴重だからとか、ぜひ残してほしいとか、
こちら側の思いや都合だけではダメなと思いました。
この方々が、そして後を継ぐ若い人がどう食べていけるのか?
どうお金をまわすのか?現実問題、それを示していかないといけない。
一度消えた技術を取り戻すにはかなりの時間を要します。
今何かすぐにとはいかないけど、この技術が残っているうちに、
何らかのアクションを起こさなければと思います。
そして、いろいろな立場の人の思いが1つのベクトルになったとき、
こういったモノづくがまた継承・発展されていくのではないでしょうか?