八重山の教科書選定

お元氣様です!
昨日は朝から驚きの記事が掲載されていた。




中川文部科学相が、八重山地区の中学公民教科書採択問題で、
東京書籍版を採択した竹富町に「教科書の無償給与の対象にならない」との見解を示したのだ。
文科省の対応にあきれてコトバが出ない。。
様々な問題が渦巻いているこの教科書選定。
中でも育鵬社の教科書をどうしても選定させたいという、沖縄外からの動きがある。
本当の意味で沖縄の意思で選んだ教科書にすべきだと思う。
*興味のある方はこちらをご覧下さい【沖縄タイムス記事】
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-10-27_25254/
 「竹富にどんな瑕疵(かし)があったのか」「国の不当な介入だ」―。中川正春文部科学相が、八重山地区の中学公民教科書採択問題で、東京書籍版を採択した竹富町に「教科書の無償給与の対象にならない」との見解を示したことに26日、同地区の教育関係者や保護者の間に、国への反発と不信が広がった。県教育委員会も加わり打開策を模索する最中、識者などから文科相の一方的とも映る発言を「脅し」と受け止め、義務教育の無償を定めた憲法抵触への可能性や地域の分断、生徒への悪影響を心配する声も上がっている。
 中川文科相発言を報道陣から聞き、初めて知った竹富町の慶田盛安三教育長は「まさか。本当の話なのか」と絶句。一呼吸おいて「国からはこれまで指導もなかった。選定から採択のプロセスの中で、竹富にどういう瑕疵(かし)があったのか、はっきり示してほしい」と怒りに変わった。
 「無償で教科書を与える無償措置法は子どもの教育を受ける権利を大事にしたものだ。なぜ子どもにペナルティー(罰)を与えるのか。無償法だけの問題ではなく、憲法問題に発展する可能性がある」と厳しく指摘した。
 慶田盛教育長は東京書籍版の公民教科書を採択した3市町の全教育委員協議の有効性をあらためて訴え、「今は県の指導助言を待ちたい」と県の対応を見守る考え。
 同町の竹盛洋一教育委員長も「義務教育は教科書の無償をうたっている。なぜ竹富だけ有償か。国は法律をどう解釈しているのか」と反発。「例え有償でも東京書籍が使える見解を国が示したことはいい。しかし、3市町が東京書籍で統一できなければ残念だ」と声を落とした。
 沖教組八重山支部の上原邦夫支部長は「竹富町に対する脅し」と文科相見解を批判。国自らが無償措置法を無視し、全委員協議を有効とした県教委文書を踏まえない姿勢を疑った。
 一方、文科相発言を受けて、石垣市などの保護者や住民も積極的に育鵬社版の不採択を求める運動に乗り出す構えだ。
 「子どもと教科書を考える八重山地区住民の会」は同日から、地区内の小中学校長やPTA会長との面談を開始。教育現場からも、東京書籍の採択に向けて市教委に対し声を上げるよう要請を始めた。
 大浜敏夫事務局長は「竹富に有償を促したのは国の不当介入だ。全教育委員協議の結果を認めず突っ張った石垣と与那国の2教育長が問題で、『ごね得』がまかり通ってはならない。子どもが犠牲にならないよう保護者や教職員と連携する」と力を込めた。
 地区PTA連合会の平良守弘会長も「保護者の立場から見ても育鵬社は好ましくないという中身の問題」として、有志で不採択を求める署名運動を展開する考えを明らかにした。与那国町在住で中学生の子を持つ山口京子さん(53)は「県教委が国へ(全教育委員協議有効の)公文書を出している。どうして無視するのか理解できない」と首をひねる。「与那国でも状況をみながら、竹富を応援できないか考えたい」と話した。
「当然のこと」石垣・与那国2教委
 【八重山】中川文科相が26日、竹富町は教科書の無償給付対象にならないという見解を示したことを受け、八重山地区協議会の答申に沿って育鵬社版の公民を採択した石垣、与那国の2市町教委はいずれも「法律に従った結果で、当然のこと」と歓迎した。
 与那国町の崎原用能教育長は「国は地方教育行政法と教科書無償措置法という2法の趣旨通りの判断を下した。これが本来の指導の姿だ」と喜ぶ。「協議会で一本に絞った教科書を採択するのが法律に従ったやり方なのに、県教委が介入しておかしくなった」との見解を示した。
 その上で「竹富町が決定に従わず、育鵬社版を使わないのであれば残念だ。国が一本に絞ってくれると思っていた」と述べた。
 石垣市教委の前花雄二教育部長は玉津博克教育長に代わって「私たちは無償措置法に従って(協議会答申通り)採択し、8月30日には(採択教科書の)報告も終えている。竹富町が法律に従わなかっただけのことだ」と語った。