琉球の富
みなさん、おはようございますー!
今日の沖縄(那覇)は、曇でしかも風がビュービュー吹いています。
さて、昨日の夜は先代の奥さんらと一緒に飲みながら、会社や沖縄の事についていろいろ
話をしていました。その時に柳宗悦さんの「琉球の富」の話が出ました。
柳宗悦さんは、民芸運動の中心人物で、沖縄へも度々訪れて活動をしています。
早速家に帰ってから、本棚のから柳さんの本を取り出してみました。
この本の中に「琉球の富」があります。
この中の一文です・・・
・沖縄のような島は中央の真似をすべきではなく、どこまでも地方の特質に活くべき
ものです。時間の推移に左右されない誠実な仕事にその運命を託すべきなのです。
・文化の価値を規定するには、「新しさ古さ」よりも「正しさか偽りか」の基準をもっと
尊ぶべきだと思います。
・沖縄の織物は、多少高くなろうとも、それに恐れずに正しい品を作るべきです。
質の落ちたものを安く沢山作る道は沖縄の織物を亡くすでしょう。
かかる道では強力な敵が左右前後に現れるからです。
この民芸運動によって、当時外からいろいろなモノが流入するなどして苦しんでいた
沖縄の職人さん達が、再び誇りを取り戻したといいます。
実は自分たちの足元に大切なモノがあったのです。
現在では民芸の考え方もすべては通用しないと思いますが、これから新しい方向に
進むにあたり、沖縄のモノづくりのアイデンティティーはどこにあるのか?という事を
再認識するためにはとっても良い本だと思います。
海外でモノづくりをする事自体は否定しませんが、この本を読めば、海外で作った
工芸品に沖縄の冠をして売る事が、本質を踏み外している事には少なくとも気がつくでしょう。