【No.1472】 創業者が作ったスクラップの話

ゆいまーる沖縄本店の店内には本棚を設けていますが、
その中に創業者玉城幹男が1970年代〜80年代にかけて作成した
当時の新聞スクラップがあります。



沖縄文化、経済、国際情勢などいくつかのジャンルがあるのですが、
その中に「沖縄出稼者の構造・経済」があります。
中には県外で沖縄出身者が県外で犯してしまった犯罪に関する記事もあります。





もちろん犯罪は絶対にやってはならないし、許される事ではありません。
ただ、当時、玉城はこれらの出来事を一つひとつの事件としてだけでなく、
大きな構造として捉えようとしていました。
この犯罪が生まれてしまった構造を理解し、どうにかそれを変えたい、、
構造的差別に置かれた沖縄を解放し、自立させたい。
そんな思いからゆいまーる沖縄が立ち上がりました。
今回の米軍軍属による事件についてもそうですが、
このような事件があると、「1つの事件を基地撤去にまで話しを広げるな」
「犯罪は日本人でも起こす」というような意見も出てきます。
ただ、それでは、物事をかなり狭い視点でしか捉えていなと思います。
僕自身もアメリカが嫌いでもないし、米軍人にもいい人だってたくさん
いると思っています。
でも、やっぱり日米両政府のこれまでの対応。
そして、戦後沖縄にこれだけの基地を押しつけてきたという構造自体が問題だと思います。
歴史的背景など様々な視点から物事を見て、
その構造を捉え、考えていく必要があるのではないでしょうか。
そうすれば、今回の事件でなぜ沖縄の人々がこんなに怒っているのか。
1つの事件から基地撤去という流れになるのかが理解できると思います。