【No.1509】どうするのか!?琉球藍。
最近、琉球藍の生産が危機的な状況にあるという事が、沖縄の新聞で記事になっていました。
このタイミングでしっかり業界内でも琉球藍をどうしていくのかを考え、
次のアクションを起こす必要があると思います。
、、という事で、過去のブログに加筆もしながら、自分の考えも整理しておきたいと思います。
琉球藍の生産は携わる農家の方が不足している事もあって、生産が減少しています。
最近では、次の収穫を前にもうすでに在庫が無くなってしまっている状況です。
ゆいまーる沖縄のスタッフは2年前に、実際に収穫、藍製造の現場に行って、
その労働の過酷さ等を目の当たりにしました。
労働の量、大変さに対する収入の少なさ。
これは工芸業界全体の課題です。
しかも販売→製品の生産→原料の生産と川上に行けば行くほど顕著になっていきます。
それぞれの工程の状況がどうなっているのか?
これは同じ業界の人でも以外と知りません。
なので、琉球藍の出荷価格もこの20年以上大きな変化がありません。
工芸の生産者の方々も原料が高騰するのは困る。
どちらかというと、なかなか価格を上げきれなかったという状況がありました。
しかし、もうそんな事は言っていられない状況になっています。
それぞれの立場の人達が、適正な価格で仕事をしていかなければ、
工芸産業全体が崩壊していきます。
そうならないために、まずは様々な立場の人達が集い、お互いの状況を知り、理解し合う。
そのための集まりをゆいまーる沖縄 本店で昨年実施しました。
琉球藍の生産者、工芸の作り手、流通、デザイナー等様々な立場の人が集まりました。
この後、実際に琉球藍の植え付け作業を体験する企画も実施しました。
ただ、僕らの取組みだけでは、まだまだ変化を起こすには至っていません。
そんな中で、今回のように県内のメディアで大きく報じられたのは、とても良い機会だと思います。
今回の報道をきっかけに、変革の流れができてほしいと思いますし、何かしら協力ができればと考えています。
あとは、業界をどう変えていくのか。
その大きな取組みの1つは、着物業界の流通改革です。
現在の古いしがらみいっぱいの流通を変えないかぎり、作り手、そして琉球藍など原料を生産する
人々にお金がまわっていきません。
さらに、いつまでも行政の補助金がないと業界の仕組みが維持できなくなってしまいます。
琉球藍に限らず、染織業界の諸問題を根本的に解決するために、
大きな変革は待ったなしの状況です。